「瓜子姫の夜・シンデレラの朝」文庫版

諸星大二郎先生の2013年の単行本「瓜子姫の夜・シンデレラの朝」の文庫版が出ました。


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A5版と文庫版のツーショットです。

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帯無しでパチリ。

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目次。A5版と同じページ数。
あとがきは文庫用に文章が書き換えられてました。

もう文庫版かー。

諸星作品蒐集家なのでもちろんゲットしましたが、こんなにページを縮小されてしまうと…ちゃんとコマの絵やセリフを読めず作品内容が十分楽しめなくなってしまうじゃないか…(T_T;)


さて。

この本の関連ですが、諸星先生は、2014年の第64回芸術選奨文部科学大臣賞を文化庁から授与されています(メディア芸術部門において「瓜子姫の夜・シンデレラの朝」ほかの成果)。

文化庁報道発表「平成25年度(第64回)芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞の決定について」平成26年3月13日

http://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/pdf/geijutsusensho_140313.pdf

今さらながらではありますが、記録のために文化庁の贈賞理由を引用しておきます:

諸星大二郎氏の「瓜子姫の夜・シンデレラの朝」は,グリム童話,日本民話,「聊斎志異(りょうさいしい)」(中国清代の怪異小説集)からの話をベースに独自にアレンジされた物語を描き出している。怪奇的ではありながらも心温まる一面もあり完成度が極めて高い。これまでの多くの作品で描かれてきた伝奇的,民俗学的内容を基にした人間の心の暗黒面への関心は抑えられ,よりポジティブに心がくつろげるような一面を示し,一つの到達点を示すものとして高く評価できる。

うーむ…何度みても…この文…

「…これまでの多くの作品で描かれてきた伝奇的,民俗学的内容を基にした人間の心の暗黒面への関心は抑えられ…」

 文化庁様は『暗黒神話』や『妖怪ハンター』のような作品ではイカンとおっしゃってるようなもんですよね(^_^;)。私も含め多くのファンはむしろそこに魅了されてきたわけなのですが…(>_<;)