生命の木(1976/08/20 少年ジャンプ8月20日増刊号)

今回紹介する諸星大二郎先生の作品は、1976年の『生命の木』。
妖怪ハンターシリーズのなかの名作です。

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表紙。手塚賞赤塚賞受賞作家の特集号でした。

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タイトルページ。

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東北地方の隠れキリシタンの伝承のある村で、三日前に殺人事件が起きた。

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殺されたのは「はなれ」と呼ばれる集落の善次という若者だった。

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「はなれ」は廃村ではないが、もぬけの殻だった。

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そこにあの男…稗田礼二郎が現れる。

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唯一のこっていた重太老人によると、はなれの住民たちは「いんへるの」にいったという。

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稗田が見つけた動物の骨を「けるびん」と呼びおそれる重太老人。

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重太老人を追ううち、山中をくりぬいて作った礼拝堂のような場所を見つける。
そこには三人の白痴老人「さんじゅわん」がいた。
指差す先を見ると…。

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そして、死んだはずの善次が蘇って現れ…。

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「ぱらいそさいくだ!」

この善次のセリフはなかなかインパクトがあります。

本作は2005年に阿部寛主演「奇談」というタイトルで映画化されました。

文庫版「妖怪ハンター地の巻」に収録されています。

ところで、動物の下顎の骨ったら、「ケルビン」ではなくて地獄の番犬「ケルベロス」のほうを思い浮かべると思うのですが…。
はなれでは創世記とギリシャ神話が一部混ざって伝承されたのかもしれませんね。