食事の時間(少年ジャンプ1978/9/15増刊号)

今回は諸星大二郎先生の1978年の短編「食事の時間」を紹介します。

沙村広明先生の「ハルシオン・ランチ」に出てきたので、原典を引っ張ってきました。

 

表紙。
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タイトルページ。
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とある上流家庭の破産。
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父は自殺し、母は子を捨てるしかなかった。
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子供はスラム街へ向かうが、貧民に襲われ、
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追われていたところをスラムの少年に救われる。
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アジトに行くと、

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あっという間に服をむかれ、食べられてしまう。

 

なぜだー?!ってのはおいといて。

 

ここまで、流されるままの子供の名は折葉強(おりばつよし)。

 

賢明な皆さんはもうお気付きと思いますが、これってチャールズ・ディケンズの「オリバー・ツイスト」のパロディーなのでした。

スラムの少年「鈍助」は「ドジャー」、

アジトの親分「兵銀親分」は「フェイギン」、

「犀吉」は「サイクス」。
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さて、清掃庁の「救民車」がスラムに食糧を運んでくる。
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貧民たちが食糧に群がる。

(が、どう見てもゴミじゃん…)

 

絶望的な食糧危機に陥っていて、上流階級に優先的に食糧をまわし、その廃棄物を下層階級に処理させている、という設定なのでした。

 

貧民は生化省で「虫」と呼ばれる微生物を胃に植え付けられていて、ゴミでも消化できるようにさせられているとのことです。


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犀吉・鈍助・折葉は生化省にしのびこみます。


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そこでは役人たちが唾棄すべき人体実験の話をしていました。
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それを耳にした犀吉は暴れ、機械を壊してしまいます。


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生化省ビルの最上階のX線電子炉が爆発し、放射線がスラム中に撒き散らされてしまいました。


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大量の放射線を浴びた貧民たちは、体内の微生物が突然変異を起こしてしまいます。

 

ここから先…。

諸星イズムがほとばしります。

暴走というか…。

 

ここから先は、諸星大二郎特選集「男たちの風景」でお楽しみ下さい。

 

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